
ワン
ゆっけさん、獣医師って「給料が安い」ってよく聞きます。年収を上げるには、何ができるんですか?

ゆっけ
「年収を上げたい」と思ったときいきなり開業を考える人が多いですが、もっと現実的に効く打ち手はいくつもあります。
今日はハードルが低い順に5つの方法を、私自身の体感と、同期や友人のリアルなケースも交えて整理しますね。
📌 この記事の結論
- 年収は黙っていても上がらない、動いて取りに行くもの
- ハードルが低い順=①転職 ②専門医 ③領域シフト ④マネジメント ⑤開業
- 一番効くのは転職(職場が変わるだけで100〜200万差)
- 掛け算で積み上げるのが王道。まず自分の市場価値を知る
大前提:「給料は安い」は半分本当・半分誤解
獣医師の平均年収は約600〜700万円台。
一般的にはそこそこ高い水準です。
でも、長時間労働で時給換算すると見劣りするケースが多いのも事実。
ポイントは「黙っていても上がる仕組みではない」ことです。
年収を上げたいなら、自分から取りに行く動きが必要になります。
次の5つは、その基本パターンです。

年収を上げる5つの方法(ハードルが低い順)
理由:なぜ「頑張るだけ」では上がらないのか
理由は、獣医師の年収は"個人の頑張り"より"環境"でほぼ決まるから。
- 勤め先の業態(個人病院/チェーン/公務員/製薬)で、そもそもの水準が違う
- 小動物臨床は構造的に給与が低め——同じ職場で頑張っても頭打ちになりやすい
- だから「同じ場所で耐える」より「上がる場所・上がる動き方に移る」ほうが速い
その"上がる動き方"を、ハードルの低い順に5つ紹介します。
具体例:年収を上げる5つの方法
方法①:転職(いちばん現実的でリスクも低い)

ワン
ゆっけさん、まずいちばん現実的なのは何ですか?

ゆっけ
年収アップで最も早く・確実に効くのが転職で、同じスキルでも、職場が変わるだけで100〜200万円変わることが珍しくありません。
| 上がりやすい | 上がりにくい |
|---|---|
| 大手チェーン病院・都市部・夜間あり病院へ移る | 同じ規模・同じ地域内での横移動 |
| 二次診療施設・専門病院へ移る | 安易なキャリアダウン(薄給・無教育) |
| **企業(製薬・MR=医薬情報担当者・開発)**へ移る | 求人票の数字だけで決める |
| 公務員へ移る(条件次第) | エージェントなしで動く(市場相場が分からない) |
私の同期にも、30代前半で大手チェーン病院に移り、年収を100万円以上アップさせた人がいます。
逆に「年収アップを期待していたのに、横移動で変わらなかった」ケースも。
だから、動く前に自分の市場価値を正確に知ることがとても大事です。
転職で年収を上げるコツは次の3点です。
エージェント選びの基準はこちら
方法②:専門医・認定医で市場価値を上げる
「替えがきかない人材」になる近道が、専門医・認定医の取得です。
ただし、時間とお金がかかるのも事実。
判断材料として、目安をまとめます。
| 認定 | 領域 | 取得までの目安 |
|---|---|---|
| 獣医循環器学会 | 循環器 | 5〜7年(症例実績・学会発表必要) |
| 獣医がん学会(腫瘍科認定医) | 腫瘍 | 5年以上 |
| 獣医画像診断学会 | 画像診断 | 5〜7年 |
| 獣医内科学アカデミー | 内科 | 3〜5年 |
| 獣医外科認定医・専門医 | 外科 | 5〜10年 |
| 獣医皮膚科認定医 | 皮膚 | 3〜5年 |
取得には、学会参加費・受験費用・セミナー費などで年間10〜30万円程度の自己投資がかかります。
時間軸も長め。
「いきなり取る」より「腰を据えて土台を作る」感覚です。
取得すると、二次診療・専門病院での評価が上がり、年収レンジが上振れします。
さらに、給与交渉の材料になり、セミナー講師・執筆など+αの収入も生まれる。
将来の専門特化開業への布石にもなります。
数年かかりますが、「年収の天井」を上げる効果はとても大きいです。
方法③:年収の高い「領域」にシフトする

ワン
ゆっけさん、領域によってそんなに年収が違うんですか?

ゆっけ
そうなんです。そもそも領域ごとの年収レンジが違うので、領域選びが効きます。
| 領域 | 年収レンジ感 | 特徴 |
|---|---|---|
| 個人クリニック(小規模) | 低〜中 | 拘束時間も長い |
| 中規模個人病院 | 中 | 役割分担あり |
| 大手チェーン病院 | 中〜高 | 待遇・福利厚生が整いやすい |
| 二次診療施設・専門病院 | 高 | 専門性で勝負 |
| 企業(製薬・MR・開発) | 高 | 完全土日休み・賞与安定 |
| 公務員 | 中〜中高(安定) | 当直なし・長期で安定上昇 |
「いまの領域で頑張る」より「年収が伸びる領域に移る」ほうが早いこともあります。
私自身も公務員→産業動物→現職と領域を動かしながら、待遇を整えてきました。
領域を変えるだけで、同じ努力量でも結果が全然違う——これは複数領域を経験して強く感じます。
同期には、30代後半で動物病院から製薬企業に移った人がいます。
年収自体は大きく上がらなくても、完全土日休み・残業少なめで、時給換算するとぐっと上がる。
「実質の手取り感」では、明らかにプラスの転職でした。
方法④:マネジメント職を目指す
30代以降に効くのが、チーフ・分院長・エリアマネジャーなどの管理職ルートです。
| ポジション | 年収目安 | 到達ルート |
|---|---|---|
| チーフ・主任 | +50〜100万円 | 在籍中の昇進が現実的(3〜5年) |
| 分院長 | 約800〜1,200万円 | 大手チェーン病院での登用(5〜10年) |
| エリアマネジャー | 約1,000万円〜 | 複数院統括。マネジメント実績が必要 |
| 企業の管理職 | 約900万円〜 | 臨床経験+マネジメント評価 |
マネジメントは「技術 × 人を動かす力」。
手技だけでなく、後輩指導・チームビルディング・数字管理ができる人が評価されます。
私の周りにも、40代で大手チェーン病院の分院長になった人がいます。
もともとは普通の勤務医でした。
でも、新人教育を積極的に引き受け、症例数の管理もしっかりやっていた結果、声がかかったそうです。
「動物だけでなく人にも向き合える」——これがマネジメントへの第一歩です。
方法⑤:開業(最後の手段/ハードル高)
「年収1,000〜2,000万円超」のレンジに乗るには、最終的には開業が最大ルート。
ただし、ハードルは別格です。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| 経営が軌道に乗れば、勤務医を大きく超える年収 | 数千万円規模の初期投資が必要 |
| 自分の理想の働き方を作れる | 経営・労務・税務など獣医業務以外の負担が増える |
| 専門性・人柄でファンを作れる | 失敗すれば借入が残るリスクも大きい |
| 病院承継(事業継承)なら設備・顧客込み | 後継者問題・地域の需要見極めが必要 |

ワン
ゆっけさん、開業って、実際いくらかかるんですか?

ゆっけ
気になる「具体的にいくら?」を整理しておきますね。

動物病院の開業費用の内訳(合計3,000〜7,000万円)
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 物件取得・内装 | 1,500〜3,000万円 |
| 医療機器(レントゲン・エコー・血液検査機) | 1,000〜2,000万円 |
| 手術設備・備品 | 500〜1,000万円 |
| 運転資金(半年〜1年分) | 500〜1,000万円 |
| 合計 | 3,000〜7,000万円 |
多くの開業医は、日本政策金融公庫の融資を活用しています。
自己資金1,000〜2,000万円を用意できれば、現実的な選択肢になります。
私の周りには、人当たりの良い友人で開業して繁盛している人もいます。
技術はもちろんですが、人柄が患者さんを呼ぶのも開業の成否を分ける大きな要素。
開業は「年収」だけでなく「経営者として生きるかどうか」の選択です。
勤務医とは別の競技だと思って準備するのが安全です。
補足:年収アップに効きやすい「掛け算」

ワン
ゆっけさん、5つの方法を組み合わせると、もっと年収が上がるんですか?

ゆっけ
そうです。単体ではなく、組み合わせで効きます。
「ひとつで一気に上げる」より「小さく積み上げて掛け算する」ほうが、リスクが低く再現性も高いです。
動く前にチェックしておきたい3つのこと
「辞めるか」自体を迷っている方は、まずこちらを
まとめ:黙っていても上がらない。動き方で年収は変わる
- 方法①転職:もっとも現実的でリスクが低い(同期で年収100万円アップ例も)
- 方法②専門医・認定医:年収の天井を上げる(取得まで3〜10年)
- 方法③領域シフト:そもそも稼げる場所に移る
- 方法④マネジメント:30代以降の伸ばしどころ
- 方法⑤開業:最大ルートだが、3,000〜7,000万円の投資が必要な別競技
- 掛け算で効かせるのが王道
まずは自分の市場価値を知るところから。
エージェント面談は無料なので、情報を入れるだけでも動き方が変わります。





