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獣医師が仕事を辞めるべきか迷ったときの判断基準|後悔しない決め方

仕事を辞めたいけれど、辞めていいのか分からない獣医師へ。今すぐ逃げるべき危険サインと、辞めたい理由の仕分け方をまとめました。

📅🔄⏱約8分で読めます
#辞めたい#退職#転職判断#獣医師#キャリア
獣医師が仕事を辞めるべきか迷ったときの判断基準|後悔しない決め方
ゆっけ書いた人:ゆっけ(現役獣医師)保健所→産業動物臨床→家畜保健衛生所→畜産と、4つの現場を経験。
ワン

ワン

ゆっけさん、今の仕事を「辞めたい」って気持ちはあるんですけど、辞めていいのか、甘えなのか分からなくて…。

ゆっけ

ゆっけ

その迷い、すごく大事です、「辞めたい」と感じること自体は、甘えでも弱さでもありません。

ただ、勢いで辞めると後悔することもあります。

私は公務員や産業動物臨床など、職場をいろいろ変えてきました。

辞める判断をしてよかったことも、もう少し考えればよかったことも、両方あります。

その経験から言える「決め方」をお伝えします。

読み終えるころには、「辞める・続ける」を自分の言葉で判断できるようになっているはずです。

📌 この記事の結論

  • 心身の限界サインが出ているなら、判断を待たず逃げる
  • 辞めたい理由を書き出して仕分け(経験不足か/環境が原因か)
  • 多くの悩みは職場や働き方を変えれば解決する
  • 「辞める=獣医師を辞める」じゃない、選択肢は広い

大前提:「辞めたい」と感じるのは自然なこと

獣医師は、体力・精神・責任のどれもが重い仕事です。

「辞めたい」と一度も思わずに働き続ける人のほうが少数派。

だからまず、自分を責めないでください。

そのうえで、「辞めたい」には2種類あります。

🔀「辞めたい」には2種類ある
🚨 急いで動くべきもの
心身の限界サイン。判断を待たずに自分を守る
💭 立ち止まって考えるべきもの
仕事への不満。冷静に仕分けて判断する

順番に見ていきましょう。

実際、「今の仕事を辞めて別の仕事に変わりたい」と答えた人は、全国で1023万人います。

そのうち、実際に転職した人は330万人。3人に1人です。

辞めたいと思いながら働き続けている人のほうが、ずっと多い。だから、いま迷っていること自体は、おかしなことではありません。

出典:総務省統計局 労働力調査(詳細集計)2025年平均

その職場を選んだのは、自分です

厳しく聞こえるかもしれませんが、ここを先に置かせてください。

両学長のYouTube動画に、こういう考え方が出てきます。

ポイント

あなたは、人材派遣会社の社長です。

ただし、派遣できる人材はひとりだけ。自分自身です。

いまの職場は、社長であるあなたが「ここに自分を派遣する」と決めた取引先にすぎません。

この見方に変えると、景色が変わります。

  • 「この病院は給料が安い」——そこに自分を派遣しているのは、自分
  • 「当直がきつい」——その職場を選んだのも、自分
  • 「院長と合わない」——そこに居続けると決めているのも、自分
ワン

ワン

……ちょっと、きびしくないですか?

ゆっけ

ゆっけ

冷たく聞こえますよね。でもこれは自分を責めるための考え方ではありません。逆です。

人生の主導権を、自分の手に戻すための考え方です。

「上司が悪い」「業界が悪い」で止まっていると、変えられるものが何もありません。

でも「派遣先を決めているのは自分だ」と考えた瞬間に、自分で動かせるものに変わります。

もちろん、なんでも自分のせいにする必要はありません。体や心が限界なら、まず逃げてください。

ただ、冷静に考えられる状態であれば——不満を言う相手は、上司ではなく自分かもしれません。

理由:なぜ「勢い」でなく「基準」で決めるのか

理由は、「辞めたい理由」の多くは、職場や働き方を変えれば解決するものだから。

  • 勢いで辞めると、「時間で解決する悩み」まで手放して後悔しやすい
  • 逆に、危険サインが出ているのに我慢し続けると、心身を壊してしまう
  • だから「今すぐ逃げるべきか/冷静に仕分けるべきか」を、順番に判断する

この2ステップが、後悔しない決め方です。

具体例:後悔しない「決め方」のステップ

ステップ①:まず「今すぐ逃げるべき危険サイン」をチェック

ワン

ワン

ゆっけさん、まずは何をチェックすればいいですか?

ゆっけ

ゆっけ

次のサインが出ているなら、判断を待たずに、まず自分を守ることを最優先してください。

睡眠・食欲の異常
眠れない・食欲がない状態が2週間以上続いている
感情のコントロール困難
通勤前に涙が出る、突然感情が抑えられない
ハラスメント
パワハラ・セクハラ・モラハラを受けている
心身の不調
動悸・めまい・吐き気など、日常生活に支障が出ている
ゆっけ

ゆっけ

これらは「頑張って乗り越える」段階を超えているので、休職・退職・専門家への相談をためらわないでください。

健康を失ってからでは、取り返しがつきません。

これは判断基準というより、安全のラインです。

「もう限界かもしれない」と感じているなら、判断より先に、無料・匿名で話せる窓口があります。ひとりで抱えないでください ▶ 今つらい獣医師へ|「もう限界かも」と思ったら読む

危険サインが当てはまらない場合は、ここから「冷静な判断」のステップに進みます。

ステップ②:「辞めたい理由」を紙に書き出して仕分ける

頭の中だけで考えると、感情がぐるぐるして判断できません。

まず、辞めたい理由を全部、紙やスマホに書き出してください。

書き出したら、それぞれを次の2つに仕分けます。

タイプ例基本方針
⏳ 時間で解決する/経験不足手技に自信がない・知識が追いつかない・最初の数ヶ月のしんどさ続けることで解決する可能性
🏢 環境や構造が原因拘束時間が長すぎる・人間関係・給与が低すぎる・院長の方針が合わない環境を変えるほうが解決しやすい
ポイント

ポイントは、「その悩みは、今の職場で時間が解決するのか?」と問うこと。

経験を積めば消える悩みなら、もう少し踏ん張る価値があります。

逆に、職場の構造そのものが原因なら、何年いても解決しないことが多いです。

よくある「辞めたい理由」別の見極め

手技・知識に自信がない
多くは経験不足。教育体制がある職場なら続ける価値あり
人間関係(院長・先輩)
改善が見込めないなら、転職で環境ごと変えるのが早い
拘束時間が長すぎる
個人の努力では変わらない。働き方の違う職場が有効
給与が低い
病院・職種で大きく差が出る。情報収集や転職で解決しやすい
成長している実感がない
ルーティン化が原因なら、新しい環境が刺激になる
そもそも臨床が向いていない
臨床以外(公務員・企業・研究)という選択肢がある

こうして並べてみると、気づくことがあります。

「辞めたい理由」の多くは、獣医師そのものを辞めなくても、職場や働き方を変えれば解決するんです。

ここに当てはまるなら、職場を変えていい

仕分けをしても決めきれないときのために、もうひとつ基準を置いておきます。

両学長の動画では、職場の変え時として3つが挙げられていました。これを獣医師の現場に置き換えると、こうなります。

変え時獣医師だと、こういう状態
① 組織が腐っている残業代が出ない。院長や先輩のハラスメントが黙認されている。飼い主さんに不誠実な説明をしている
② 尊敬できる人がいない教えてくれる先輩がいない。院長のやり方から学ぶものがない
③ 成果が認められない症例をこなしても、当直を増やしても、給与も評価も変わらない

②は、見落とされがちです

①と③は、わりとすぐ気づきます。でも②は、不満として言葉になりにくい。

「給料は普通。残業もそこまで。でも、なんとなく伸びている気がしない」

この状態の正体が、②であることが多いです。

世界的な投資家のウォーレン・バフェットは、職場選びで尊敬できる人の下で働きなさいと言っています。

理由はシンプルで、いい仕事を間近で見られるからです。

獣医師の仕事は、本を読んだだけでは身につきません。手技も、飼い主さんへの説明も、見て、真似て、覚えます。

ゆっけ

ゆっけ

私がNOSAI時代にいちばん伸びたのは、隣に「この人みたいになりたい」と思える先生がいたからでした。

だから、こう考えてみてください。

いまの職場に、追いかけたい人はいますか。

いないなら、それは十分に職場を変える理由になります。我慢して続けても、伸びしろのほうが先に尽きます。

「辞める」=「獣医師を辞める」ではない

ワン

ワン

ゆっけさん、「もう獣医師を辞めるしかない」って思ってる人もいると思うんですけど…。

ゆっけ

ゆっけ

ここが一番伝えたいところ——「今の職場が辛い」と「獣医師に向いていない」は、まったく別の話です。

獣医師の働き方は、小動物臨床だけではありません。

「この職場しかない」と思い詰めると、視野が狭くなります。

でも実際は、獣医師免許があれば、道はいくらでもあります。

🧭獣医師の働き方の選択肢
産業動物臨床
動物と現場で向き合う、別世界の臨床
公務員(保健所・家畜保健衛生所など)
当直なし・休みやすい
企業(製薬・ペットフードなど)
土日休み・年収アップも

辞める前に必ずやるべき3つのこと

辞める判断を下しても、いきなり退職届を出すのは危険。

次の3つを必ずやっておきましょう。

  • ① 在職中に情報収集を始める:辞めてから動くと、焦りで判断を誤りがち。在職中に求人や他職種の情報を集めておくと、冷静に比較できます。
  • ② 「辞めたい理由」が次でも起きないか確認する:書き出した理由を、転職先で繰り返さないか。ここを確認しないと、同じ不満で何度も転職することになります。
  • ③ 一人で抱えず、第三者に相談する:家族・同期・転職エージェントなど、外の視点を入れると思い込みに気づけます。特にエージェントは「他の職場のリアル」を持っているので、判断材料になります。
ゆっけ

ゆっけ

私自身、「一人で抱え込んで決めた」転職は、後悔することが多かったです。

逆に、人に相談して整理してから決めた選択は、振り返っても納得感があります。

まとめ:勢いでなく、基準で決める

  • 心身の限界サインが出ているなら、判断を待たず自分を守る
  • 辞めたい理由を書き出して仕分ける(経験不足か/環境が原因か)
  • 決めきれないときは、組織が腐っている/尊敬できる人がいない/成果が認められないに当てはまるかを見る
  • その職場を選んだのは自分。不満を言う相手は、上司ではなく自分かもしれない
  • 多くの悩みは職場や働き方を変えれば解決する
  • 「辞める=獣医師を辞める」ではない。選択肢は広い
  • 辞める前に在職中の情報収集を始める
ゆっけ

ゆっけ

「辞めたい」という気持ちは今の働き方を見直すサインなので、勢いで動くのでも我慢し続けるのでもなく、自分の基準で決めていきましょう。

辞めると決めたら、次は「角を立てない辞め方」です。


※ 「自分は人材派遣会社の社長である」という考え方と、職場の変え時3つは、両学長のYouTube動画を参考に、獣医師の現場に合わせて再構成したものです。

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ゆっけ
ここまで読んでくれてありがとう。最後にひとつだけ、伝えたいことがあります。

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